MESSAGE

代表メッセージ

飯野建築工房は、『福祉』に特化した建築設計事務所です。

サラリーマン時代の私は、建築設計事務所で設計の仕事をしていました。設計の仕事に就いた当初から、依頼主さんのオーダーや想いを形にすべく精進していましたが、同時に「自分の“作品”をつくりたい」という意思も強く、鼻息を荒くしていたように思います。

そんなある時に担当したのが、横浜市の公立保育園。明るい未来と大きな可能性を秘めた園児たちが楽しく毎日を過ごし、学んで成長していく場所です。実際に、その保育園に通う子どもたちを顔を合わせるわけではありませんでしたが、自分の“作品”としてではなく、使う人の幸せを願って建物を設計することに、私はこの上ない喜びとやりがいを感じたのです。

これをきっかけに、福祉のことならどこにも負けないご提案ができる事務所を目指して、飯野建築工房をスタートさせました。

現在、主に手がけているのは高齢者向けの施設です。ゲストの方たちが安全に、不自由なく、幸せを感じながら住まうことができる「終の棲家」であること。そしてスタッフの方たちが働きやすいことはもちろん、休憩時間にはしっかり休んでリフレッシュできること。さらにゲストさんのご家族には、安心して大切な家族を預けることができ、面会の時にはゲストさんと一緒に楽しい時間が過ごせること。そのどれにも妥協することなく、住まう人や使う人の幸せを想って、建物をつくり上げています。

私のちょっと変わった経歴が、以前設計を担当した高齢者福祉施設の「第三者評価委員」を 10年以上前から務めていること。月に1回、入居の審査に立ち会い、その方の健康状態や家庭環境をふまえて、この施設で安全に、幸せに暮らしていけるかどうかを判断するための会議に参加しています。私以外は介護のプロたちだということからも、設計者が第三者評価委員を務めるのは異例だとしか思えません。このような立場もあり、より運営者側に立ってご相談ができる、「かゆいところに手が届く」設計者でありたいと願っています。

高齢者向け施設に限らず、幼児向け施設や障がい者向け施設についても多数実績がありますので、ぜひ一度ご相談ください。「どこに設計監理を依頼するのか」を決定するまでの期間は、恋愛期間に似ています。まずはご相談で、お互いの考え方や理想、建てた後の将来のことをとことん話し合って、最終的に、どちらも気に入ったらゴールイン。建物は商品を買うのとはワケが違いますから、多くの時間を共有して、ひとつひとつクリアしていきましょう。

組織で運営されている設計事務所の多くは、全員が福祉に通じているわけではなく、担当者によって当たり外れがあるもの。その点、私自らが、お金の話から設計、工事監理、竣工まで、もっと言えば運営やメンテナンス、制度変更に伴うリノベーション工事まで、一貫して責任をもって対応します。これが飯野設計工房の強みだといえるでしょう。

「お任せください」とは言いません。一緒に、みんなが幸せになれる建物をつくっていきましょう。